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魅惑のハワイアンムードDX

Hawaiian Music, Aloha Shirts & Yomoyamabanashi.

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Various Artists / HOME GROWN (LP)

ハワイアンミュージックとはどういうものかと大まかに言うと、「ハワイの人が奏でる音楽」
それがロックだろうがディスコだろうがレゲエだろうが、一般的なジャンル分けとは関係ありません。
あくまでも僕の私見ですけども…。
クック船長のハワイ諸島発見から白人の侵略、世界各国からの労働者及び移民の受け入れ、そしてアメリカへの編入…。
近代ハワイはアメリカンナイズされながらも、流入する様々な異文化や流行を自分達のスタイルに取り入れてきました。
その姿勢こそが近代のハワイらしさとも言えるでしょう。
ハワイアンミュージックも然り、実に多彩です。

1920~1930年代のアメリカ本土でのハワイアンブームを経て、ハワイアンミュージックは楽園イメージを全面に押し出したエンターテイメント性溢れる音楽として広く認知されるようになりました。
美しい風景のパッケージに包まれたレコード、当時のラジオ番組『ハワイ・コールズ』や楽園ハワイを舞台にしたハリウッド映画のBGM、或いはワイキキのホテルのラウンジやハワイアンショー等で聴かれたこれらのハワイアンミュージックは、ハパハオレ(アメリカ本土で制作された英語詞ハワイアンミュージック)を多く含んだ、観光アピール用の音楽でした。
その観光アピール用音楽を「表ハワイアンミュージック」と呼ぶならば、ハワイの住民のリアルな生活の中に内在する音楽=「裏ハワイアンミュージック」というのもありまして、1970年代初頭まではそんな「表」と「裏」の明暗がはっきりと分かれていました。
1974年にセシリオ&カポノ、翌年にカラパナ、カントリー・コンフォート等がデビュー。
この頃から徐々に裏ハワイアンミュージックにもスポットが当たり始めます。
ギャビー・パヒヌイのアルバムにライ・クーダーが参加したのは1975年の事でした。
1976年夏、まだまだ地元に潜む裏ハワイアンミュージックを世に広く送ろうと、ホノルルのラジオ局KKUAのDJ ロン・ジェイコブス氏はあるプロジェクトを企画します。


DSCF3807.jpg

[SIDE-A]
1. Hana Boy - Glen Pinho & Company
2. My Hawaiian Queen - John Lincoln & The Family
3. Oh Why Leave? - Breezin'
4. Living In Hawaii - Byl Leonard & Kapono Beamer
5. Makapuu - Bart Bascone
6. Big Island - Cooper's Still
[SIDE-B]
1. The Lake - Wendell Ing with Hank Leandro & Friends
2. Country Living Hawaii - Country Living
3. Home Grown, Hawaii's Own - Hoapili
4. In The Old Hawaiian Way - Shak-Bait
5. Honolulu Honey - Norm Su'a & Starbird
6. E Hoopili Mau I Kuu Puuwai - Kawika

観光客向けではなく自分達のための新しい音楽を創造しようと、KKUAが主催した音楽公募プロジェクト“ホームグロウン”
そこに寄せられたのは、初めてスタジオに入る高校生からプロまで、実に個性豊かな音源の数々でした。
その中から特に優秀なものを厳選編集したのがこのアルバム、『HOME GROWN』です。
売上はナント5万5千枚を記録!(当時のハワイの人口は約100万人なので、これは現在の日本の人口1億2千7百万人で換算すると698万5千枚の超特大ヒットに相当します)。
当時、このプロジェクトがどれ程ハワイの人々の関心を集めたかが伺い知れる数字ですね。
ホームグロウンは以後シリーズ化。
翌1977年に『2』、1978年に『3』、1980年に『4』がLPとして、『5』は『4』から17年後の1997年にCDとして発売されました。
シリーズ中最もヒットしたのは『2』で、7万7千枚もの売上を記録したそうです。
スゴい!
このシリーズ一枚目の『HOME GROWN』は、ここから新しい事が起こりそうな期待と予感に満ちた、最も瑞々しさを感じさせる一枚
12組のアーティスト各々の入魂の一曲が収められています。
音はデモテープそのままなので正直ショボいのですが(笑)、それが良い意味で新鮮です。


B-2. Country Living Hawaii - Country Living


A-5. Makapuu - Bart Bascone

カントリー・リヴィング、バート・バスコーンは、このアルバムがデビューとなりました。


A-3. Oh Why Leave? - Breezin'

ブリージンには後にジョージストリートを結成する、スティーヴ・ミンが参加しています。

ホームグロウンの大成功により、裏ハワイアンミュージックはめでたく「裏」ではなくなり、コンテンポラリーハワイアン」というハワイアンミュージックの中のひとつのジャンルとして結実
1970年代後半~1980年代前半頃には日本でも多くのアーティスト、アルバムが紹介され、ちょっとした流行りになりました。
1980年代後半には一度廃れてしまいますが、1990年代後半に東京のクラブシーンで巻き起こったフリーソウルブームにより過去音源が再評価。
以降、1970~1980年代のコンテンポラリーハワイアンはクラブDJやレコードバイヤー達の“発掘作業”により、「アイランドメロウ」 「ハワイアンAOR」 「ハワイアングルーヴ」等の細かいジャンル分けが成され、2015年現在も過去音源の再発CDがリリースされ続けています。
リアルタイムに目を移すと、今のハワイアンの主流であるハワイアンレゲエ(ジャワイアン)もまた、当時のコンテンポラリーハワイアンの音楽性の一部が発展したもの。
そこには脈々とホームグロウンの精神が受け継がれています。

ふぅ~、長々と書いてしまいました。
ここまでちゃんと読んでくれる人いるのかなぁ(笑)。
個人的には『HOME GROWN』はハワイアンミュージックの歴史上、最重要アルバムの一つだと思っています。
権利上の問題があるからなのか、大ヒットしたのにも関わらず未だCD化されていませんが、中古レコードで見つかれば¥2,000~3,000位で買えると思います。
興味のある方はどうぞ!



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A hui hou!

Comment

ありがとうございます! 

Stay Homeを続けるうち、久しぶりに、Home Grownが聞きたいな、とググって(なぜか、Youtubeを探さずに)、たどり着きました。もう40年近く、ハワイにも行っていませんが、当時の珍道中を色々思い出しながら、他のページも拝見しています。今度実家に帰ったら、レコード探してみようと思います。
  • posted by 発見馬鹿法螺痴男 
  • URL 
  • 2020.05/28 18:37分 
  • [Edit]

Re: ありがとうございます! 

5年も前の記事にコメントいただき、ありがとうございます!
ホームグロウンは1と2が好きです。
未だにデジタル化されてませんが、こういうものはアナログ盤の方が雰囲気が出ますね。
  • posted by Hilo 
  • URL 
  • 2020.05/29 16:27分 
  • [Edit]

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